平行平板間のクエット・ポアズイユ流れを、オンラインで無料で使える流体解析ソフトCATCFDzeroで計算して理論値と比較してみます。
クエット・ポアズイユ流れの理論値は以下のページで計算できます。
検証モデル
平板間距離 H(y方向)は 0.1m とし、長手方向(x方向)の長さは 10m とします。Hに対してかなり長い解析領域をとります。
メッシュ数は Nx=100、Ny=50 で、左端に流入境界で Ux=0.1m/s の速度で空気を流入させます。レイノルズ数は Re=661 で層流です。
まず、確認のため平板間中央断面の速度Ux、圧力Pの解析結果を確認します。
速度Uxを見ると、左端から 0.1m/s で入った流れは、x方向 5m 付近でようやく一定になっていることがわかります。圧力Pも前半は勾配が一定ではありません。
ポアズイユ流れのような管内流れの理論値は、流れが十分発達した場合というのが前提です。したがって、今回の条件では x=5m 以降で結果を評価する必要があります。ここでは、x=8m~9m で結果を評価することにします。
※結果評価を行う場合は結果を取得する場所や設定条件が妥当かどうかを確かめておく必要があります。
検証結果
x=9m での計算結果と理論値を示します。x=8m~9m の圧力差 ΔP は 0.002187Pa でした。
CATCFDzeroの解析結果と理論値はぴったり一致しており、きれいな放物線を描いていることがわかります。
次にクエット流れとポアズイユ流れの合成流れも検証してみます。これも、前述のページで理論値を求めることができます。領域の上端に U=0.1m/s の壁面速度を与えます。この条件では、圧力差の結果は ΔP=0.001093Pa でした。
こちらも、解析結果と理論値は一致していることが確認できました。
まとめ
CATCFDzeroでクエット・ポアズイユ流れの検証を行いました。計算結果は理論値とよく一致していることが確認できました。
CATCFDzeroは流体計算がオンラインで無料で簡単にできますので、ぜひ使ってみてください。