目次
集中荷重による両端固定梁の計算
集中荷重による両端固定梁の強度を計算します。
- 集中荷重$P$、荷重の左端からの距離$a$、梁の長さ$l$を入力します。
- 材質を選択するとヤング率$E$、密度$\rho$が自動で入力されます。値は適宜変更してください。
- 自重による影響のありなしを選択します。
- 断面2次モーメント$I$、断面係数$Z$、断面積$A$を入力します。
断面2次モーメントと断面係数、断面積は以下のページで計算できます。
→断面二次モーメントと断面係数の計算 - 最大せん断力$Q$、最大曲げ応力$\sigma$、最大曲げモーメント$M$、最大たわみ$\delta$が計算されます。それぞれの発生位置$x$(左端からの距離)も出力されます。
※各物理量の単位に注意してください。
※断面2次モーメントと断面係数、断面積は以下のページで計算できます。
→断面二次モーメントと断面係数の計算
計算式
集中荷重
両端が固定された長さ $l$ の梁に、左端から $a$ の位置に集中荷重 $P$ を作用させます。このときの諸量は以下のようになります。
せん断力
左端で、
$$Q = \frac{P b^2(3a+b)}{l^3} $$
右端で、
$$Q = -\frac{P a^2(a+3b)}{l^3} $$
ここで、$b=l-a$
曲げモーメント
左端で、
$$M=-\frac{Pab^2}{l^2}$$
右端で、
$$M=-\frac{Pa^2b}{l^2}$$
荷重位置で、
$$M=\frac{2Pa^2b^2}{l^3}$$
端部から荷重位置までは線形に変化。
曲げ応力
$$ \sigma = \frac{M}{Z}$$
たわみ
ここで、$x$は左端からの距離。
最大たわみ
$a>b$の場合、$x=2al/(3a+b)$の位置で、
$$\delta = \frac{2Pa^3b^2}{3 E I (3a+b)^2} $$
$a<b$の場合、$x=l-2bl/(3b+a)$の位置で、
$$\delta = \frac{2Pb^3a^2}{3 E I (3b+a)^2} $$
自重
また、自重による影響は、自重を等分布荷重として計算できます。重力加速度$g$は上図のように下向きにかかっているとします。
せん断力(端部)
$$ Q = \frac{wl}{2} $$
曲げモーメント
$$ M = \frac{w}{2} (lx - x^2)-\frac{w l^2}{12}$$
曲げ応力
$$ \sigma = \frac{M}{Z}$$
たわみ
$$ \delta = \frac{w l^2 x^2}{24EI} (1-\frac{2x}{l}+\frac{x^2}{l^2})$$
ここで、$w=\rho g A$
最大たわみ
中央位置で、
$$\delta=\frac{wl^4}{384EI}$$
自重による影響を考慮する場合は、これらを集中荷重の結果に加えて計算します。
関連ページ
- 片持ち梁(集中荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
- 片持ち梁(等分布荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
- 両端支持梁(集中荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
- 両端支持梁(等分布荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
- 両端固定梁(集中荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
- 両端固定梁(等分布荷重、断面2次モーメント指定、自重考慮)
→断面2次モーメント、断面係数を指定するため任意の断面形状に対応できます。自重も考慮した計算ができます。 - 片持ち梁(集中荷重、矩形断面)
- 片持ち梁(等分布荷重、矩形断面)