流体解析の結果の可視化にはいろいろな方法があります。その中で流線は流れの軌跡を把握するうえで役に立ちます。
流線
流線については以下のページで詳しく説明しているのでご参照ください。
流体解析ソフトや可視化ソフトでは3次元の流線を描く際に、まずその始点となる点を定義します。その点から速度場を用いて数値積分により軌跡を追跡していきます。

通常は始点から速度場に従って追跡していくと、下流側の軌跡が求まります。一方で速度場を逆向きにたどっていくと、上流側の軌跡が分かります。つまり、両方を追跡することで、その点を通過する流線が求まります。
多くの可視化ソフトでは、始点からどちら方向に追跡していくか選択できる機能を持っています。
3次元での流線の可視化例
3次元流体解析の流線可視化例を示します。
モデルは空間の上部に排気口が2つあり強制排気しています。床に3つの開口部があり空気が自由に入ってくるものとします。

よく流線を描くとき流体の入口境界から軌跡を追跡していく処理を行いますが、ここでは出口となる排気口から逆向きに流線を追跡します。こうすることで、その出口に到達する流れがどこから来るのかを把握することができます。


左の排気口へ到達する流線を見ると、手前2つの開口部から入ってきた流れが支配的になっていることが分かります。一方、右の排気口へ到達する流れは、右側と中央奥側の開口部から入ってきているようです。


天井から見ると各排気口へ到達する流線が空間のどのあたりを占めているかがよくわかります。
このように3次元で流線を描くことにより、空間での3次元的な流れ場の構造を可視化することができます。また始点から上流、下流への追跡方向や始点をどこに置くかを工夫することにより、流れ場を詳細に把握することができます。
なお、この計算はCATCFDzeroの3次元版の熱流体解析ソフトCATCFDを用いて行いました。CATCFDは受託解析で使用しておりますので、ご用命の際はぜひお問い合わせください。

