Canteraは詳細化学反応計算用のオープンソースのソフトウェアである。0次元の反応装置、1次元の火炎モデル、反応経路の解析、反応メカニズムのリダクションなど多くの化学反応計算に対応している。環境は、Python、MatlabやC++、Fortranなどの言語から使用できる。
ここでは、Python環境へのインストール方法について書いておく。
- PythonのAnaconda環境を用意する
フリーで入手できる。Anacondaのインストール方法は以下を参照。
Anacondaのインストール - Canteraの環境を作成する
Anacondaで以下のコマンドでCantera用の環境を作成する。作る環境の名前は何でもよいが、ここでは "chem" としておく。conda create --name chem --channel cantera cantera ipython matplotlib
ここでは、Cantera、IPython、Matplotlibをインストールした環境を作っている。Canteraを使うためには、chem環境を有効にする。
conda activate chem
2020年1月時点で、Canteraの最新の正式バージョンは2.4.0となっている。2021年2月時点で、Canteraの最新の正式バージョンは2.5.1となっている。2022年6月時点で、Canteraの最新の正式バージョンは2.6.0となっている。
2023年8月時点で、Canteraの最新の正式バージョンは3.0.0となっている。 - 計算を実行する
CanteraのPythonスクリプトを作成し、pythonコマンドで計算実行する。ここではテストのため、Canteraのホームページにある例題を使う。どれでもよいが、例えば reactor1.py をダウンロードして実行してみる。python reactor1.py --plot
この例題では、"--plot"オプションで計算結果をプロットしている。