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平板の自然対流熱伝達率を計算する
熱流体計算の温度境界条件を入力する際、外部の熱伝達率が必要になります。
ここでは、外部流れのない自然対流の場合の、平板の熱伝達率を計算します。
熱伝達率$h$は、ヌセルト数$Nu$と以下の関係にあります。
$$Nu=\frac{hL}{\lambda}$$
自然対流における平板のヌセルト数は以下の式で表されます。
水平平板
$$Nu=
\begin{cases}
0.54 (Gr \cdot Pr)^{1/4} & (10^{5} < Gr \cdot Pr < 2 \times 10^{7}) \\
0.14 (Gr \cdot Pr)^{1/3} & (2 \times 10^{7} < Gr \cdot Pr < 3 \times 10^{10})
\end{cases} $$
垂直平板
$$Nu=
\begin{cases}
0.59 (Gr \cdot Pr)^{1/4} & (10^{4} < Gr \cdot Pr < 10^{9}) \\
0.10 (Gr \cdot Pr)^{1/3} & (10^{9} < Gr \cdot Pr < 10^{13})
\end{cases} $$
$Gr= L^{3} g \beta \Delta T \rho^{2}/\mu^{2}$:グラスホフ数、$Pr=\mu Cp/\lambda$:プラントル数、
$L$:代表長さ(平板の長さ)、$\Delta T$:壁面と外部との温度差、$g$:重力加速度
$\rho$:密度、$\mu$:粘度、$\lambda$:熱伝導率、$Cp$:比熱、$\beta$:体膨張率
参考文献: 北山直方. 伝熱工学の学び方. オーム社, 1982
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自然対流熱伝達率の計算
代表長さ、温度差、各物性値、板の向きを入力してください。熱伝達率が計算されます。Gr数、Pr数、Nu数も表示されます。
物性を選択すると20℃の時の物性値が入力されます。物性値は適宜変更してください。
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