y+から壁面距離を計算する

y+から壁面距離を算出

y+から壁面距離を計算します。密度、粘性係数、流速、代表長さ、y+を入力すると、レイノルズ数、抵抗係数、壁面距離が算出されます。

流体解析で境界層メッシュ(レイヤーメッシュ)を作成する際の目安になります。

密度 $\rho$ [kg/m3]
粘性係数 $\mu$ [Pa・s]
流速 $U$ [m/s]
代表長さ $L$ [m]
$y^+$
レイノルズ数 $Re$
抵抗係数 $C_f$
壁面距離 $y$ [m]
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計算式

壁面距離は平板の乱流境界層に対する表面摩擦抵抗を元に算出しています。

表面摩擦抵抗係数 Cf は、5×105 < Re < 107 の範囲でプラントル(Plandtle)の式[1]より、

$$C_f = \frac{0.074}{Re^{1/5}}$$

107 < Re < 109 の範囲で、プラントル=シュリヒティング(Plandtle-Schlichting)の式[1]より、

$$C_f = \frac{0.455}{(\log_{10} Re)^{2.58}}$$

で見積もられます。

ここで、レイノルズ数 Re

$$ Re = \frac{\rho U L}{\mu}$$

$U$:主流流速、$\rho$:密度、$\mu$:粘性係数、$L$:代表長さ(平板長さ)

また、壁面せん断応力 $\tau_w$ は、

$$\tau_w = \frac{1}{2} C_f  \rho U^2 $$

摩擦速度 $u_*$ は、

$$u_* = \sqrt{\frac{\tau_w}{\rho}}$$

と表せます。したがって、$y^+$ に対する壁面距離 $y$ は、

$$y = \frac{y^+ \mu}{\rho u_*}$$

から求まります。

参考文献

[1] Schlichting, H. Boundary-Layer Theory. 7th ed., McGraw-Hill, 1979.

関連項目

乱流境界層の流速分布

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