水撃(ウォーターハンマー)による上昇圧力の計算
管路を流れる水などの流体の速度が急に変化する場合、急激な圧力変化が起こります。これを水撃作用(ウォーターハンマー)と呼びます。また、この圧力変化は、圧力波となって管路内を伝播します。弁を急に閉じたときなど、急な圧力上昇が起こり管路に衝撃を与えます。
ここでは、水撃による圧力波の伝播速度と圧力上昇を計算します。流体の密度、体積弾性率、流速、管の内径、厚み、ヤング率を入力してください。圧力波伝播速度、最大水撃ヘッド、水撃圧が計算されます。
※流体密度、体積弾性率のデフォルト値は、20℃の水の値です。
水撃による圧力波の伝播速度 $a$ は、Allieviの式で計算しています。
$$ a = \sqrt{ \frac{k / \rho}{1+(k/E)(d/t)} }$$
$a$:圧力波伝播速度[m/s]、$k$:流体の体積弾性率[Pa]、$\rho$:流体密度[kg/m3]、$d$:管の内径[m]、$t$:管の厚み[m]、$E$:管のヤング率[Pa]
また、最大の上昇圧力ヘッド $H$ および上昇圧力 $P$ は、次式となります。
$$ H = \frac{a u}{g} $$
$$ P = \rho g H $$
$H$:最大水撃ヘッド[m]、$P$:最大水撃圧[Pa]、$u$:弁閉鎖前の流体の流速[m/s]、$g$:重力加速度[m/s2]
参考文献: 森田泰司. 流体の作用とその応用機械. 東京電機大学出版局, 1970, p. 54-56.